生物多様性

「地球の貴重な生物多様性が危機に瀕しています。人間の活動によって、植物と動物の種がかつてない速度で絶滅へと追いやられています。ファッションのために繁栄する未来を確保することは、地球の自然生態系が繁栄する未来を確保することを意味します。前向きで意義のある変化を推進することで、この損失を食い止めるために当社が果たすべき役割を全うすることを約束します。」

ロレンツォ・ベルテッリ、CSR担当責任者

プラダ・グループは、地球の健康に貢献するには、自然の保護に向けて大胆な行動を起こすという重大な責任が伴うことを理解しています。ファッション業界は主に生産、原材料の加工と調達によって、生物多様性の損失に大きく関与していると考えられます。

プラダ・グループの生物多様性への取り組みの3つの主要な柱

1. 回避と削減

プラダ・グループの持続可能性は自社から始まります。当グループは、自然に明確な焦点を当て、その建物とガーデンファクトリーにサステイナブルな設計を取り入れました。グループ内のオペレーションに焦点を当てることで、サプライチェーン全体の方向性を定め、いかに持続可能性がビジネスの一環となっているかを示すことができます。

プラダ・グループは、垂直統合を産業戦略の主要な構成要素として設定しました。

このコンセプトは、製造工程のすべての過程をより厳しく監視することを可能とし、高品質基準を保証し、環境保護の視点からサプライチェーンの管理を強化します。

原材料は商品の品質にとって必要不可欠な要素であり、プラダ・グループの全ブランドにとって最も重大な関心事です。そのため当グループは、調達において生物多様性への潜在的な影響に対処することに最大の焦点を当てています。商品のデザインと仕様に関わる行動はサプライチェーンにまで連鎖的な影響を与えます。

上記の理由から、当グループでは、技術的な専門知識を有効活用し、循環経済の原則と素材の革新を適用することで、製造工程の管理を強化して原材料への依存を徐々に削減しています。このことは、原材料自体の生産中に生じることの多い生物多様性への潜在的な影響を低減するのに重要な役割を果たします。

2. 修復と再生

プラダ・グループは、損傷したまたは失われた生物多様性の修復と再生に取り組むことにより、単に生物多様性への影響を低減することを超えてさらに前進することを約束します。直接的なサプライチェーンを超えた森林破壊と生息地の喪失を防ぐことにより、生物多様性の保護と再生を支援する自然をベースとした解決策をすでに実施しています。SBTiに承認されたスコープ1~3の排出量削減目標を含む気候戦略の一環として、当グループは28,000カーボンクレジットを購入し、現在ブラジル、ジンバブエ、インドネシアの保護価値の高い森林の保護に貢献しています。

Courtesy of South Pole

また、プラダ・グループは、2030年までにミラノ市内に300万本の木を植えることを目指すForestamiイニシアチブの主要パートナーでもあります。このプロジェクトは、ミラノ市と幅広い組織の関係者によって推進されるもので、メトロポリタン地域(大都市圏)の生活環境を改善するとともに気候変動の影響に対処します。

3. 転換

プラダ・グループは、基本的な価値観と行動の変化による体制全体の変革を導くための行動を取ることを約束します。当グループはファッション協定とその生物多様性戦略を締結するとともに、科学的根拠に基づく目標ネットワーク(SBTN)および自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)との対話を通じて、業界レベルでの生物多様性の保全活動を推進しています。

Thank you for signing up