ニューヨーク プラダ米国本社

「私たちはレ・クーレ、レヴァネッラ、東京、ニューヨークと、プラダの4つのプロジェクトに一度に着手していました。ニューヨーク本社は最後に委託され、最初に完成させる予定のプロジェクトでした。まるでこの旧ピアノ工場を覆うものを脱がすような作業で、すべての建築要素を取り除き、裸のコンクリート構造のみが残るようにしました。

このむき出しの状態によって、以前の工業建築物の均整と広々としたスペースが露出されました。この建物の全工事が完了する前にオフィスは埋まりました。眺めの素晴らしい大きな屋上テラスにあるペントハウスの拡張、1階のプラダ財団の展示スペースといった、一部の建設構想およびコンセプトは現在も未完成です。

最も大胆なコンセプトは、609 West 52nd Streetのビルの前の広場を石庭に転用する提案でした。マンハッタンのその界隈で花こう岩の岩盤が高く隆起していることを知ったとき、前の庭園の表面を引っ掻いて掘り起こし、元の地層を地下50cmにも達しないところで発見しました。

私たちは、その力強い、太古のままの姿が気に入りました。石庭は巧まずして発見されました。そのむき出しの状態は、ビルのコンクリート構造に既に用いた建築戦略と違わぬものでした。その工事が完成することはありませんでした。以後、花こう岩の岩盤をアスファルトで覆うことにより、実用性を高め、商品を発送しやすくしました。」

Herzog & de Meuron、2003年、2017年