ドーチェスター・インダストリーズ実験デザインラボは、2021年9月にドーチェスター・インダストリーズが導入した3年間のプログラムです。シアスター・ゲイツスタジオとリビルド財団のコラボレーションにより、アーティスト、シアスター・ゲイツとプラダ・グループにより設立されました。

このプログラムは、財務的支援を保証する賞を設け、さらにヘテロジニアスな才能とのコラボレーションに関心のある世界の一流企業との関係を促進する創造的な機会を提供することによって、クリエイティブ産業に非白人デザイナーの作品を広め、支援することを目的としています。

「プラダは、常に画期的なデザインと創造力の追求、革新性、優れた才能の開発を促進してきました。このイニシアチブは、個々の作品、それぞれの分野の熟練者に、その可能性を最大限に活かすためのツールと、その作品にふさわしいプラットフォームを提供します」。

ロレンツォ・ベルテッリ、プラダ・グループマーケティング責任者およびCSR担当責任者

第一回

シアスター・ゲイツとプラダ・グループは2022年4月5日、ドーチェスター・インダストリーズ実験デザインラボの最初のグループを発表しました。Prada S.p.A.共同CEO兼プラダ共同クリエイティブ・ディレクターのミウッチャ・プラダ、ライターでディレクターのエイヴァ・デュヴァーネイ、故人となったデザイナーのヴァージル・アブロー、建築家デイビッド・アドジェイ卿らの要人を含むデザイン業界のリーダーからなる委員会により、世界から才能ある14名が選出されました。

受賞者は、それぞれの分野で卓越した創造力を発揮し、慎重な審査を経て選ばれました。

受賞者

トール・コッカー
ファッションデザイン(ロンドン、イギリス)
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トール・コッカー

トール・コッカーは、ロンドンを拠点にするナイジェリア系イギリス人で、ファッションとテキスタイルのデザイナー、多分野アーティスト、大学講師です。現代アートとファッションの境界線で活躍し、自らの名を付けたブランド、TOLU COKERは、アイデンティティポリティクス、文化、社会や環境の情勢を模索しています。持続可能な運営の徹底や文化交流にフォーカスしたコレクションのデザインには、革新的なテキスタイルやプリント、職人技、身体を美しく見せるシルエットが組み合わされています。世界に顧客をもつTOLU COKERの後援者には、リアーナ、リタ・オラ、エミリー・サンデー、リアン・ラ・ハヴァスなどの有名人も名を連ねます。

カイル・アブラハム・
ダンス(ニューヨーク州ニューヨーク)
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カイル・アブラハム・

ダンサー、振付家、教師であるカイル・アブラハムは、黒人の文化と歴史に啓発され、音楽、テキスト、ビデオ、ビジュアルアートを重視したダンス作品を制作する、ニューヨーク拠点のダンスカンパニー、A.I.M. by Kyle Abrahamの創設者兼芸術監督です。最近では『Kinfolk』誌、『O, The Oprah』誌に取り上げられ、2018年にはグレース王妃記念アワードを受賞、リンカーンセンターのエデュケーション アーティスト イン レジデンスとなっています。2013年にはマッカーサーフェロー、2016年にはドリス・デュークを受賞。ペンシルベニア州ピッツバーグでダンスを始め、パーチェイス大学で芸術学士号を、ニューヨーク大学ティッシュスクール オブ アートで芸術学修士号を取得しています。また、UCLAの客員教授を5年にわたって務めています。

マリアム・イスフ・カマラ
建築(ニアメ、ニジェール)
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マリアム・イスフ・カマラ

マリアム・イスフ・カマラはニジェールの建築家で、生活の質を向上させる力をもつスペースを創り出すため重要な役割を果たす建築を目指しています。その実践を通じて、建築、人々、コンテキストの密接なつながりを維持しつつ、それを実現するための革新的な方法を追求しています。マリアムはワシントン大学にて建築学修士号を取得しています。2013年、マリアムは米国、アフガニスタン、ニジェールのプロジェクトに携わる世界の建築家のグループ、united4designの創立メンバーとなりました。これによって2014年、建築とリサーチの会社atelier masōmīを創設。ここを通じて、公共、文化施設、住居、商業、アーバンデザインのプロジェクトに幅広く挑戦しています。

ゲルマン・バーンズ
建築(フロリダ州マイアミ)
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ゲルマン・バーンズ

ゲルマン・バーンズはシカゴ生まれの建築家兼デザイナーで、受賞歴を誇るリサーチやデザインで建築とアイデンティティの関係を探り、歴史研究やデザインからの推測を通じて建築の社会的および政治的役割を調査しています。建築の社会的・政治的意味を探りながら、建築環境が黒人の家庭生活にもたらした影響を考察しています。バーンズはマイアミ大学建築学科の助教授であり、建築の社会的・政治的な力を具体的かつ理論的に調査する実験プロジェクト、ザ コミュニティ ハウジング&アイデンティティ ラボ(CHIL)のディレクターを務めています。バーンズは、イリノイ大学アーバナシャンペーン校で科学学士号取得後、ウッドベリー大学では建築学修士号を取得し、プロジェクト「象徴的テリトリー:人種、アイデンティティ、コミュニティの建築調査(Symbiotic Territories: Architectural Investigations of Race, Identity, and Community)」で論文賞を受賞しました。

ケンドール・レイノルズ
シューズ(イリノイ州シカゴ)
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ケンドール・レイノルズ

シカゴ生まれのケンドール・レイノルズは、ケンドールマイルズの創設者兼デザインディレクターです。独学でシューズのデザイン方法を学んだ後、イタリアのミラノにある世界的に有名なアクセサリーデザインの大学、Ars Sutoriaで正式なデザインの修行を積みました。2015年にケンドール・マイルズを設立。この男性ばかりの業界で女性向けデザインを手掛けるラグジュアリーデザイナーとして、黒人女性だけのチームづくりを優先課題としています。

ノーマン・ティーグ
プロダクトデザイン(イリノイ州シカゴ)
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ノーマン・ティーグ

ノーマン・ティーグはシカゴを拠点に、都市計画とコミュニティ文化のシステマティックな複雑さを対象としたプロジェクトや教育を中心に活動するデザイナーであり、教育者です。特定のユーザーに語りかけながら、細部にユニークな美的センスを見せるファンクショナルオブジェクトを専門としています。これまで、消費者向け商品、公共の彫刻、パフォーマンス、特別デザインの小売りスペースなどのプロジェクトを手掛けてきました。また、シカゴ大学のアートインキュベーターのデザイン見習いプログラムの共同創設者として、リードクラフトマンを務めました。シアスター・ゲイツがリードアーティストを務めた「Documenta 13, 12 Ballads for Huguenot House」ではチームを管理し、ワークショップをリード。Fo Wilson blkHaUSスタジオを共同設立しました。現在は、イリノイ州シカゴでノーマン・ティーグ デザインスタジオを運営しています。また、イリノイ大学シカゴデザイン学校の工業デザインの助教授を務めています。ティーグは、シカゴ美術館附属美術大学でオブジェクトデザイン専攻で美術修士号を取得しています。

イェミ・アミュ
農業(ニューヨーク州ニューヨーク)
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イェミ・アミュ

イェミ・アミュは、ニューヨーク市最大かつ唯一の公共の水耕栽培場、Okoファームの創設者兼ディレクターで、クローズドループの水界生態系の中で数々の淡水魚、野菜、ハーブ、花の養殖や栽培を管理しています。

イェミは顧客の住むコミュニティで入手できる生鮮食品が限られていることへの解決策として、食料生産に目を向けるようになりました。それ以来、Campaign Against Hunger(TCAH)の400平方フィートの太陽光発電による水耕栽培グリーンハウス農場やブルックリン子供博物館のデモンストレーションガーデンなど、学校やコミュニティの20以上のエディブルスペースの設置と維持に携わってきました。

 

人口密集都市であり、農業の伝統と新鮮なフルーツや野菜が豊富なナイジェリアのラゴスで育ったイェミは、アーバンファーミングに情熱を抱いています。イェミはコロンビア大学ティーチャーズカレッジにて、健康と栄養教育の修士号を取得しています。また、2016年にはハンター大学NYCフードポリシーセンター、NYCフードポリシーのライジングスターを受賞しました。

ケントゥラ・デイビス
ビジュアルアート (カリフォルニア州ロサンゼルス)
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ケントゥラ・デイビス

ケントゥラ・デイビスは、ロサンゼルスとガーナのアクラの両都市で活躍するアーティストです。その仕事は肖像画とデザインの間を行き来するものです。テキストを出発点とし、私たちが自分自身や周囲の世界を理解するのに言語が果たす基本的な役割を探っています。このマニフェストは絵画、テキスタイル、彫刻、パフォーマンスなどさまざまな形態をとります。LAメトロの依頼によって作成した大がかりな開催地特定アート作品は、クレンシャー/LAX線に常設展示されています。これまで、アフリカ、アジア、オーストラリア、ヨーロッパの展覧会で作品が展示されました。デイビスはオクシデンタル大学で学士号を、イェール美術大学で美術修士号を取得しています。また、コネチカット州ニューヘイブンのNXTHVN立ち上げからのアーティストフェローです。

サロメ・アセガ
アート、テクノロジー&デザイン(ニューヨーク州ニューヨーク)
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サロメ・アセガ

サロメ・アセガはアーティストであり、異なる意見や数多くの声を大切にするリサーチャーです。現在、フォード基金のクリエイティビティと自由な表現プログラム分野のテクノロジーフェローです。サロメは共同司会者としてトーク番組「Hyperorpia: 20/30 Vision」(ベルエア ラジオ)に登場し、ブッシュウィックのデジタルアートのコラボレーション「POWRPLNT」のディレクターでもあります。これまで、アイビーム、ニューミュージアム、ザ・ランドロマット プロジェクト、リセス アートに研修生や研究員として参加してきました。また、第11回上海ビエンナーレ、パフォーマ、EYEO、ブルックリン美術館で展示やプレゼンテーションを行っています。サロメはパーソンズ美術大学で美術修士号を取得し、同校で教員も務めています。

マヤ・バード-マーフィ
建築(イリノイ州シカゴ)
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マヤ・バード-マーフィ

マヤ・バード-マーフィは、デザイナーかつ教育者であり、数々の賞に輝く非営利団体シカゴ モバイル メーカーズの業務執行役員です。シカゴ モバイル メーカーズは恵まれないコミュニティでデザインのスキル構築ワークショップを提供しています。マヤはデザインの世界は、教育やコミュニティとの関わりによって、より広い視点をもって、より多くの人々に開かれるべきだと信じています。また、シカゴ美術館附属美術大学およびボストン建築大学で教鞭をとっています。最近では、『Dwell』誌に取り上げられ、『Newcity』誌のシカゴを形づくる50人に選ばれ、AIAアラン・マディソン賞を受賞しました。

ブランドン・ブロー
ファインアート&デザイン(イリノイ州シカゴ)
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ブランドン・ブロー

ブランドン・ブローは、シカゴを拠点とする芸術家でありデザイナーです。絵画、彫刻、ウェブ、動画、プリント、インタラクティブプロジェクトなど多岐にわたる形で表現してきました。チャンス・ザ・ラッパーの3枚の有名なアルバムすべてのカバーを手掛けたアーティストとして広く知られるブランドンは、聴衆を魅了し、文化を動かすものを理解しており、それによって今も市場改革の需要に応え続けています。本物の感性と美意識によってクリエイティブなソリューションを生み出すことを大きな目標としています。

キャサリン・サー
ファインジュエリーデザイン(イリノイ州シカゴ)
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キャサリン・サー

パリ生まれでシカゴを拠点とするジュエラー、キャサリン・サーはアート、デザイン、物語を組み合わせたファインジュエリーを通じて、文化や世代を超えて人々をつなぐシンボル、ストーリー、形を表現しています。ロンドンのダイヤモンド業界のトップレベルで10年間キャリアを積んだ後、美しさだけではなく、意味をもつジュエリーづくりを目指すAlmasikaを2014年に設立。長年にわたり、アートの力にインスピレーションを得て物語を紡いできました。3つの大陸に住んだ経験から、形やシンボルのもつ共通した重要性に魅了されています。Almasikaのジュエリーは、ミシェル・オバマ、リース・ウィザースプーン、アリシア・キーズ、リゾなどの有名人も身に着けています。Almasikaのジュエリーは、いずれも責任ある調達あるいはリサイクルによる18Kゴールドと持続可能な方法で調達された天然ダイヤモンドからつくられています。

サマー・コールマン
グラフィックデザイン(イリノイ州シカゴ)
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サマー・コールマン

イリノイ州リバーデール出身のサマー・コールマンは、受賞歴を誇るグラフィックデザイナーです。クリーンで明確、安定したグラフィックデザインで、広くアピールするブランド構築を手掛けています。サマーは、シカゴ市の組織やアーティストのもとで、アーティスト、デザイナーとしてのキャリアをスタートしました。これまで、シカゴ公共交通機関管理局(CTA)、シカゴ大学、トレーサーズ ブッククラブ、サウスショア商工会議所、ザ シルバールームなど数多くのクライアントのデザインを手掛けてきました。また、シカゴ現代美術館でのトレーサーズ ブッククラブとのコラボレーションによるケリー・ジェームズ・マーシャルの「Mastry」展で作品を展示しました。イリノイ州立シカゴ大学の美術学士号を取得しています。

ダマー・ブラウン
料理(イリノイ州シカゴ)
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ダマー・ブラウン

ダマー・ブラウンは、シカゴのVirtueレストランのシェフ ド キュイジーヌです。Virtueで手がける料理は、子どものころから慣れ親しんだ味に、かつて働いたキッチンで習い覚えた味を組み合わせたものです。ブラウンは、Alineaグループの健康志向コンセプトのレストラン、Roisterで2年務めた後、ミシュランの星を獲得したシェフ、アンドリュー・ブロシュのもとでスーシェフとしてさらに腕を磨きました。その後、シェフ・エリック・ウィリアムズと再度チームを組み、料理は多様な出自をもつ人々をつなぐという考えのもと、シカゴのハイドパークにVirtueをオープンしました。

「長い年月にわたって、クリエイティブ産業で働く非白人のデザイナーには、明らかなパイプラインと明確な障壁がありました。ドーチェスター・インダストリーズ実験デザインラボは、黒人の才能は見つけにくいという概念に挑戦するだけでなく、それに対して確実な答えを用意しています。私はこのグループの一員であることに誇りをもっています。デザインの理解とデザインの交流を豊かにするために働いているデザイナーたちの作品を広め、支援し、称賛することができることはこの上ない喜びです。私はプラダのこのプログラムへの信頼と投資に感謝し、この素晴らしいグループを見出すことにご協力いただいた推薦者、選考委員会に感謝します」。

シアスター・ゲイツ、アーティスト、プラダ・グループの多様性と受容性に関する諮問委員会委員長

シアスター・ゲイツとドーチェスター・インダストリーズ実験デザインラボ体験

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3月初旬、受賞者がシカゴのサウスサイドに集まって顔合わせをし、それぞれの仕事についての考えを共有、デザイン業界の現在の課題について議論し、コラボレーションの機会について話し合いました。この会合は、3年間に及ぶプログラム期間中に開催される3回の会合の第1回目となります。

ファースト・リトリート・イン・シカゴ

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立ち上げグループイベント

立ち上げグループは、Prada S.p.A.取締役会に新たに選出され、Prada S.p.A.持続可能性委員会の委員であるパメラ・カルペッパーの立ち合いのもと、シカゴのサウスサイドのリビルド財団ストーニーアイランド・アーツ・バンクにて、シアスター・ゲイツ、ライター、キュレーター、アクティビストのキンバリー・ドリュー、サラ・ルイス教授の公開対話で発表されました。