プラダ リアルファンタジー

2007年にさかのぼるReal Fantasiesプロジェクトでは、当時、プラダはAMOとのコラボレーションにより、春夏シーズン向けファンタジールックブックを制作しました。2010年12月、ディレクターのJames Limaがルックブックにアニメーションと音楽を取り入れ、翌年、このルックブックは名前を変えて「Real Fantasies」となりました。
この度、この「Real Fantasies」が、建築スタジオOMAのデザイン＆リサーチ部門であるAMOの制作による新作動画を携えて再登場し、プラダメンズ＆レディスコレクションを発表します。

この動画は、OMAがプラダ2016年春夏ファッションショーのために設計したスペース「不定の格納庫」をグラフィカルに再解釈したものです。このキャットウォークと観客の間の境界線が曖昧なスペースで、ゲストは天井と床の間が連続する感覚を味わいました。その結果が、幾何学的な物体や家具を配した三次元的な白いスペースで、人工的で無味乾燥な太陽が沈むという抽象的格納庫です。

この中間色でまとめられた会場で、キャラクターたちは日常生活の漠然とした断片の間を行き来し、水平線や次元、尺度は常に変わり、枠組みは変化し、直線的連続性は破綻します。

こうした人工的な風景の中で、フィクションとコレクションが衝突するというわけです。