「365」の新シリーズとなる、2018年春夏コレクションのビジュアルアイデンティティ1作目は、「Ascension(上昇)」。若手俳優ジョー・アルウィン(『ビリー・リンの永遠の一日』監督:アン・リー)が、ブランドのヒーロー像を表現しています。ミラノのガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世の威風堂々としたガラスと鉄のドームを背景に、主役となるポストモダンヒーローを捉えます。撮影は建物の屋上で行われました。アルウィンのダイナミックなポーズが、建築物の直線的なラインや大胆なカーブ、ミラノのグレーの空とコントラストを成し、現実と幻想の境界を曖昧にしています。これらの写真の隣には、様々な物語の断片に登場するコミックのキャラクターのように、抽象的な空白の中に佇むアルウィンの飾り気のないポートレートシリーズが並べられています。フォトグラファーのウィリー・ヴァンデルペールによる、ストーリーの中のストーリーなのです。
365:プラダ 2018年春夏メンズコレクション
