連続的な4つの章で展開される展示プロジェクト「Slight Agitation」の第3弾として、オーストリアのアーティスト集団Gelitinによる「POKALYPSEA-APOKALYPSE-OKALYPSEAP」が、ミラノのプラダ財団にて公開されました。
Gelitinは古典的な建築(凱旋門、オベリスク、円形演技場)を象徴する3つの大きな彫像を展示し、それらのレトリックとモニュメントのコンセプトを覆します。構造体でありシンボルであるこれらの彫像は、孤立した個々から無制限な集合体へ、そして明白なエロティシズムから昇華された一体感の喜びへと弧を描いています。Gelitinの集合作品は、関係性の美学を予見し、無秩序で不遜なインスタレーションに対する彫刻的な言語とアプローチを生み出しています。
Cisternaの中央スペースには、凱旋門(2003/2017)、象の高さ程の半円アーチのように反り返った男性像のレプリカ、そして男根崇拝のエレメントとして加えられた本物の噴水が配され、展示スペースを集合的なスペースに変容させるとともに、Gelitinのリベラルアートのアプローチを明らかにしています。
左手のスペースには、3つ目の彫像として古代の円形演技場を思わせる木製の上昇スパイラルが置かれる一方、ポリスチレンのブロックで作られたキリンの高さ程のイヌイットの典型的な建造物に似た彫像、モニュメントのオベリスク、大きなテーブルの上に置かれたシガーなどが展示されます。
観客は彫像の中に入ることや、観覧席に腰掛けることができるだけでなく、インスタレーションの中央で喫煙することもできます。Gelitinによると、この凡庸な行動を他の観客と共有する人は、サミュエル・ベケットの不条理演劇でもなく、カラオケのパフォーマンスでもない、その中間のどこかに位置する、短い束の間の芝居の主役を演じることができます。
Fondazione Prada – Largo Isarco , Milano
会期:–2017年10月20日~2018年2月26日