ガレリアが築かれてから150年を記念して出版された『Galleria Vittorio Emanuele』は、美術史家ステファノ・ズッフィが編集したもので、イタリア語と英語の文章に加え、数々の未公開写真が散りばめられています。ドゥオモ広場とスカラ座を結ぶ美しいアーケードは、長年にわたりそこで催された数多くの重要なイベントを見守ってきました。この本はそれを年代順に語り、読者をイタリア統一運動(リソルジメント)の時代から、プラダおよび他社の支援で行われた近年の修復作業までの長い旅に導きます。この大がかりな修復作業により、ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世の本来の輝きが戻りました。本書は、単に19世紀の優れた建造物の歴史を解説するだけでなく、20世紀にミラノをヨーロッパの中核都市に押し上げた原動力の発進地、つまり、ミラノという都市自体を浮かび上がらせます。ガレリアをを行き交う人の流れは、地元の人、観光客、有名人、一般人などが混在する人生の流れであり、この都市の移り変わりを映し出しています。
『Galleria Vittorio Emanuele』: その歴史を語る一冊
